徒然雑記



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 書籍感想覚書



5月31日

 五月一杯をもってこの徒然雑記の生産を終了します。
 以降は徒然雑記新バージョンにてお送りしますので、よろしくどうぞ。




5月29日

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【鬼神新選U 東京篇】  著:出海まこと  電撃文庫

 目次に目を通さずに読み始めてしまったので、突然157ページから紀行文がはじまったときには本気で面食らいました。もう誰も彼もが言及しているだろうけど、これは言わずにはおれません。
 短いっ!!
 ただでさえ薄いのに小説部が三分の二ぐらいしかないというのはもう遣る瀬無いです。物足りない、お腹空いた。

 幕末から明治にくだった時代の新撰組もの。主役が永倉新八というのはやはり珍しいんですが、蓮っ葉な江戸っ子の雰囲気だ良く出てて、あまり新撰組の中では印象の無かった新八、現金ですけどかなり好きになりました。丁度大河ドラマの方でも山口が永倉役でイイ味を出しているのも重なったかもしれません。
 ただ、こちらの新八がもう三十越えて凄く童顔なものだから子供みたいにも見られる、というキャラクターなのに対し、大河の方はまだ二十代のくせに山口のおっさん顔というギャップがまた……。大河の方、あれ初登場時まだ十代だったんですよね。あまりに無謀なのを作ってる側も判ってたのか、近藤か土方かどっちかか忘れましたけど「お前より年下だぞ」「ええ!?」みたいな演出が(笑)
 さて、幕末の戦いで死んだはずの土方や沖田などの新撰組隊士が甦り、新八と敵対する事になるのですが、山田風太郎作品と同じで、ある意味これ誰もが一度は夢想する状況なんですよね。新撰組の隊士同士で真剣に殺しあえば誰が一番強いのか?
 幕末だとどうしても斬り合いの実力者というのは新撰組に集約してしまいますからね。志士は切った張ったとはまた別の立場だし、どうしても剣の強さへのギラギラとしたものに焦点を当てると、新撰組内部に収まってしまう。けれど、新撰組同士で殺しあうというわけには……いや、結構あるか(汗
 二巻でついに斎藤一も登場。ただ、斎藤一というとるろうに剣心のイメージがとてつもなく強いので、まだだいぶ違和感が。出てきたばっかりですし。
 そういえば大河のオダギリジョーもこんな雰囲気だな。

 チャンバラシーンは極めて秀逸です。津本陽を思わせる迫真と理屈の利いた撃剣シーンは見応えタップリ。新撰組の有名な集団戦術も余すところ無く描かれています。しかも、現実的当然さ(刀は折れる曲がる、多対一では敵わない等々)と同時にイメージを湧き立たせる演出に秀でた魅せる文章で。
 以前からですが、この出海さん、アクション系の動的シーン描写に関しては本当に上手いですわ。トップクラスに位置付けてると私は思います。

 いや、早く続き出してよ、ほんとに。川上稔や冲方みたくあんな分厚く書けって云わないから。




5月28日

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※SS
 次でようやくHDみっしー編がラストだと思うと…………気力尽き果て書き始められん(汗
 HDの連載を始めたときに、とにかくこの美汐の話までは投げ出さずに書こうと心に決めて書き出したんで…………ゴールしていいですか?(パタ
 いや、ゴールしちゃいけんのですが、一体何時まで書き続けたら美汐の話を書く段にまでたどり着けるんだろうと途方に暮れながら続けていたものですから、やはり達成感みたいな感慨はあります…………ゴールしていいんですか?(喀血
 あー、魂からの叫びを描くにはこっちもテンションあげまくらにゃならんので……そうだ、ICOを読もう!(まだ売ってない


【あそびにいくヨ! 3.たのしいねこのつかいかた】 著:神野オキナ  MF文庫J

 お、面白い。普通に面白い。普通にすごく面白いんですけど。
 ちょっと意外でした。神野オキナさんって比較的淡々とした乾いた文章を書く人で、どちらかというと殺伐としたストーリーの似合うタイプの作家だと思ってたんですが、書き方はそんな変えてる印象がないのに、こんな全編ずっとほのぼのしっぱなしのアクションもないラブコメをこんなに面白く仕上げるとは。
 1巻2巻もほのぼのラブコメとしては大変面白かったんですが、今までは適度にミリタリー要素を含めたアクションシーンを盛り込んでストーリーに起伏をつけていたんですが、今回は全編通して本当にまったりと遊ぶだけ。沖縄に戻り、水着着て部活の合宿、海で泳いでキャンプキャンプ、とまさにタイトルの「あそびにいくヨ」を地で行く内容。それなのに途中ダレる事無く、むしろまったり感に引きずり込まれて最後まで浸ってしまいました。逆に戦闘シーンを排したことで(一部にある事はありますけど、切迫感がなくほのぼのの延長っぽい)上手さを見せ付けられた感じ。神野オキナとはまさにその戦闘・アクションとそれに伴う周囲の状況や極限状態の描写が得意という類の作家というイメージで、それはこの「あそびにいくヨ」の1,2巻を読んでも変わっていなかったんですが、この作品でそのイメージがちょっとひっくり返されました。
 あー、すっげー楽しかった。

 幼馴染属性という立場から言及させてもらうと、幼馴染の子が完全に別のヒロインの恋のサポート役に徹してしまったのが悔しい。しかも、そのサポート役が大変嵌っているのがまた悔しい(笑)  今回幼馴染の子の挿絵が全然なくって、こりゃヒロイン降格なのかしら?

 微妙に今回、犬側の人が可愛かった。サポートメカがマットレイですよ、マットレイ。所謂一つのケンケン。
 キシシシシシシッ



5月27日

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Fate/staynight人気投票 結果発表

 はっきり言って投票したのスッカリ忘れてたり(汗)  間、開きすぎですよう。
 ワタシの若奥様こと2p投入したキャスター、もう少し行くようにも思えたんですが、これは巷では大健闘なんでしょうか。贔屓目が過ぎましたか。これより上位のメンバーみたらちょっとこれ以上はムリか、さすがに。うむ、頑張ったぞな、奥さん!
 藤ねえもこれ健闘ですよね、健闘ですよね。でも、この二人の年上お姉さま方には是非是非上位の牙城を打ち崩して欲しい。
 だって好きだし。

 三位の人はわりと此処ぐらいまでくるかなーと予想通りだったのですが、4位は完全に予想外。てっきり5位の人が4位譲らないと思っていただけに。
 6位の人はむしろ頑張ったんじゃないだろうか。もっと下だと思ってました(w  1位2位はまったく順当。同じ人気者同士ですが、1位の娘はまず譲らないだろうと予想していましたが、その通りに。

 所々に「二学期」というコメントが。
 歌月十夜という実績がTYPE-MOONにはあるわけで、ファンディスクはメチャメチャ楽しみだす。何時出るんでしょうねえ。

 ってか、ファンディスク出るまでにID終わらせるくらいのつもりでないと。そろそろ再開の準備をば……。



※絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイ・ブレイク

 当初はあのガンパレードマーチを世界観を同じくする(第六世界?)話だというので、とりあえず見てみるか、という姿勢だったんですがすみません、見縊っていました。無茶苦茶面白いっす。
 登場人物は海賊潜水艦『夜明けの船』の搭乗員に地球軍のメンバー、革命家、火星政府主席のおばさんに海賊衆などと数が多いんですが、みんなキャラが立ち捲くってます。当初はロボットものかと思わせておいて、途中から完全にドタバタ劇。これがまたはっちゃけててめっちゃ楽しいんですわ。特に火星政府主席のおばさんがはっちゃけ過ぎ。船長と取っ組み合いで大暴れするわ、地球の軍艦乗っ取って夜明けの船を高笑いしながら追い掛け回すわ。すんげいパワフルで、もうこの人出てくるだけで楽しいのなんのって。外見が痩せ型の知的な美人系なだけにギャップがまた凄いんだわ。
 今回メインの東原恵はもしかして初登場ですか? オープニングには映ってたんですが、今まで見た覚えないんだよなあ。引き篭もりのわりに結構はきはきしてる性格だったのが意外。というか、ガンパレとの互換キャラのはずなんですが、来須の旦那よりもまったく別人ですね。いや、幼女よりこっちの方が好きですけど。正直可愛い。
 可愛いといえば、お湯に逆上せてるポイポイダーが……チョット待て、イルカがお湯に浸かっていいのか?
 エステルはあれ、外見が12歳相当というのは絶対違うでしょう。意図的にスタッフ無視してるでしょう。宇宙人だからってあれはない、絶対無い。胸デカっ!?
 エノラは相変わらず元気に動く動く。更衣室で大きいの小さいのと喋ってる男連中の会話を盗み聞きしてヘラヘラ笑うわ、エステルにセクハラするわ、グラムに蟹挟みで抱きつくわ、って妹キャラのはずなのに行動がエロ親父か!


冲方丁×乙一によるライトノベル必読書100冊・アンケート
 なんちゅうか、それこそシリーズの一巻目だけ読んで放り投げたりしたものも結構あるんですが(グインサーガとか)、一応名前があがってる本自体は読了してるんだからOKですよね。
 しかし、懐かしいものが多いです。細かい内容が思い出せないくらい懐かしい(マテ
 既読は71冊でした。


『猫の地球儀 焔の章』 秋山 瑞人
『イリヤの空、UFOの夏 その1』 秋山 瑞人
『キノの旅 The beautiful world』 時雨沢 恵一
『フルメタルパニック 戦うボーイ・ミーツ・ガール』 賀東 招二
『スレイヤーズ!』 神坂 一
『ロードス島戦記 灰色の魔女』 水野 良
『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー「パンドラ」』 上遠野 浩平
『バッカーノ! The rolling bootlegs』 成田 良悟
『涼宮ハルヒの憂鬱』 谷川 流
『失踪HOLIDAY』 乙一
『しずるさんと偏屈な死者たち』 上遠野 浩平
『ブラックロッド』 古橋 秀之
『フォーチュン・クエスト 世にも幸せな冒険者たち』 深沢 美潮
『魔術士オーフェンはぐれ旅 我が呼び声に応えよ獣』 秋田 禎信
『星虫』 岩本 隆雄
『創竜伝 〔1〕』 田中 芳樹
『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』 西尾 維新
『撲殺天使ドクロちゃん』 おかゆ まさき
『E.G.コンバット』 秋山 瑞人
『十二国記 月の影影の海 上』 小野 不由美
『王都炎上・王子二人 アルスラーン戦記 1・2』 田中 芳樹
『なりゆきまかせの異邦人(ストレンジャー) 日帰りクエスト』 神坂 一
『クレギオン ヴェイスの盲点』 野尻 抱介
『無責任艦長タイラー』 吉岡 平
『タイム・リープ あしたはきのう 上』 高畑 京一郎
『パンツァーポリス1935』 川上 稔
『新フォーチュン・クエスト 1』 深沢 美潮
『第六大陸[1]』 小川一水
『スクラップド・プリンセス 捨て猫王女の前奏曲』 榊 一郎
『マルドゥック・スクランブルTheFirstCompressionー圧縮』 冲方丁
『GOTH リストカット事件』 乙一
『灼眼のシャナ』 高橋 弥七郎
『ラグナロク 黒き獣』 安井 健太郎
『吸血鬼(バンパイア)ハンターD』 菊地 秀行
『クリス・クロス 混沌の魔王』 高畑 京一郎
『僕の血を吸わないで』 阿智 太郎
『ルナル・サーガ 1』 友野 詳
『卵王子カイルロッドの苦難 旅立ちは突然に』 冴木 忍
『妖魔夜行 真夜中の翼 シェアード・ワールド・ノベルズ』 山本 弘〔ほか〕
『時の果てのフェブラリー 赤方偏移世界』 山本 弘
『湖岸の国の魔法戦士 魔法戦士リウイ』 水野 良
『赤城山卓球場に歌声は響く』 野村 美月
『極道くん漫遊記』 中村 うさぎ
『ザンヤルマの剣士』 麻生 俊平
『BLOODLINK 獣と神と人』 山下 卓
『豹頭の仮面』 栗本薫
『風の大陸 第1部』 竹河 聖
『トリニティ・ブラッド リボーン・オン・ザ・マルス 嘆きの星』 吉田 直
『大唐風雲記 洛陽の少女』 田村 登正
『EME black 1』 滝川 武司
『レプラコーンの涙 安田 均編』 水野 良〔ほか〕
『空の境界 上』 奈須 きのこ
『カオスレギオン 聖戦魔軍篇』 冲方 丁
『剣客商売』 池波 正太郎
『あそびにいくヨ!』 神野 オキナ
『エイリアン秘宝街』 菊地 秀行
『風の白猿神(ハヌマーン) 神々の砂漠』 滝川 羊
『魔獣戦士ルナ・ヴァルガー 1』 秋津 透
『神様家族』 桑島 由一
『セイバーマリオネットJ SMガールズ 1』 あかほり さとる
『爆れつハンター ソーサラー狩り 血封印』 あかほり さとる
『みなごろしの学園』 豪屋 大介
『旋風(かぜ)の狩猟機』 千葉 暁
『イカロスの誕生日』 小川 一水
『風の聖痕(スティグマ)』 山門 敬弘
『Kishin−姫神− 邪馬台王朝秘史 1』 定金 伸治
『機神兵団 1』 山田 正紀
『やさしい竜の殺し方 1』 津守 時生
『天地無用!魎皇鬼 千客万来編』 長谷川 菜穂子
『砂漠の銀星胡蝶 ホルス・マスター 1』 嬉野 秋彦
『機械じかけの神々 上』 五代 ゆう




【真月譚 月姫 1】  作画:佐々木少年  メディアワークス

 電撃大王に掲載中の『月姫』の漫画化作品。
 生憎と電撃大王は購入も立ち読みもしていなかったのですが、これの評判は聞いていましたんで、待ちに待ってましたた単行本化。さっそく買って参りました。で、読みました。
 嬉しい誤算。実際かなり期待してはいたんですが、その期待していたものよりもかなり良かったです。作画に動的な躍動感があってかなりしっかりとしたアクションシーンが描けているし、構図や演出、表情なんかの見せ方もはっきり言って上手いです。こういうゲームや小説、アニメの原作付き漫画を手がける漫画家って、言葉は悪いですが結構「漫画」が下手くそだと感じる人が多いんですが、この佐々木少年さんはまず漫画家として実力ある方なんじゃないでしょうか。よくまあ漫画化するに当たってこの人にしたもんだ。
 いや、もう何より見てくれが違和感なくゲームの登場人物そのままで、しかもそれがちゃんと一こま一コマ違った表情をして色んな動きを見せてくれるわけですから、もうタマランです。こいつはステキです。面白いです。
 月姫が漫画になってるよーっ、となんか当然の事のはずなのに感動してしまいました。こいつはイイです。

 例の17分割シーン、実際こうして見せられるとかなりえぐい。そりゃ、あれが生き返ってきたら逃げますよ、逃げる。怖いよ。
 あと、印象的だったのが冒頭近くのシーン。志貴がどうして死の線が見えてしまうのを嫌がるかの理由についてはゲーム中の描写でも頭では理解は出来ていたんですが、こうやって絵にして表現されると物凄く実感できました。そりゃ嫌だわ、これは怖い。世界があんなにも脆くて死にやすいものだというのを見せ付けられ続けては、そりゃ気が狂いそうになりますわ。あそこで青子に会っていなかったら、まず志貴は死ななくても異常な人間になっていたでしょうね。ゲームでは漠然としか分かっていなかったですけど、漫画の方でそれがよく分かりました。

 それと、シエル先輩がすっげー格好いいんですけど。謎の技使ってるよっ、これいいなあ。


※阪神12×5横浜

今年初めての野球ネタ?
時代はもうサッカーじゃないっ、バレーボールだ!
と思ったら、惨敗してしまいました。ここぞという時で弱いのはどのスポーツでも変わらんなあ。

大人しく野球見ます、野球。
今日は鳥谷くんがようやく本塁打を打った、というよりようやく納得の行くスイングでボールを捉えたんで、今年初めての阪神話。
ああいう打ち方が出来るのなら、まだ二軍に落ちずにやっていけるはず。
アリアスが本調子でないんですが、中核がいい雰囲気になってきたので、大崩はしないはず。ただ、先発陣がまだ不安定だから連勝街道も期待できそうにないんだけど。金本が打ったのは今岡が変態憑いた大暴れが継続してるんで、好材料です、うん。





5月26日

 雑記、仮引越し!!

 というわけで、徒然雑記をBlog形式に移行開始。
 はてなアンテナも考えていたんですが、機能として此方の方が都合が良かったんで。

 旧雑記の五月分はBlogに移動させました。それ以前はこのまま旧雑記として置いておきます。
 とりあえず、五月一杯はBlogと平行して公開。以降、六月からBlogに完全移行するつもりです。




5月24日

 前触れもなくしばらく音沙汰なしになってしまいすみませんでした。掲示板もメールもほったらかしで。
 さあ復活!! というわけにもいかず、これからも更新頻度どころか出現回数まで今までよりも減るかもしれませんけど、なにとぞお見捨てくださらぬよう願う所存です、はい。


※CLANNAD

 遅ればせながらなんとか終了いたしました。
 ああ、もうどうしようもないくらいのKey作品でした。KeyならではのKeyにしか作れないような一緒独特の作風。長らく待たされたんで忘れていましたが、充分以上思い出させて貰いましたよ。これをやりたかったですわ。これを待っていた。いやはや、やっぱり私はKeyの作品好きですわ。
 勿論、色々と物足りないものはあったんですが。
 期待していた問答無用の涙腺破壊爆弾は、KanonやAIRの頃みたいな無差別絨毯爆撃かデンプシーロールのごとき怒涛のラッシュではなく、どちらかというとピンポイント爆撃や一撃必殺で、あの本当に頭痛がするほど泣いて泣いてまた泣いてそれでも泣いて、という事はなかったですし、シナリオでもあれーこれで終わりかーと拍子抜けしてしまうのも多かったですし。
 でも、私はもうことみシナリオがプレイできたので大満足です。
 あと、伏字でつらつらと。

 ここ曲がる〜〜、このネタ判る人がいったいどれだけ居たんでしょう。吉本のあの番組、面白いは面白かったけどそうそう見ないぞ。ネタが微妙すぎます(笑)
 あと、石毛さんはもう出てきても敵方の観客から拍手はされませんよぅ。今ニ軍だけど。私も拍手した一人ですけど(w

 さて、他の方の感想なんかを見ていて今更ながら気付かされたんですが、風子シナリオってみんなが風子のことを忘れていく場面が泣き所だったんですね。全然気付かなかった(汗
 というのも多分、風子がまったくと言っていいほど辛そうな顔をしなかったからだと思います。朋也と気持ちがシンクロしてたら、思いっきり胸を突かれたのかもしれませんが、なんか朋也を風子で遊ぶ人としてしか見ていなかったんじゃないだろうか、私。
 風子はなんだか結局最後まで主人公側と距離を置いていた気がします。内心に渦巻いていたであろう様々な感情をダイレクトにぶつけてくる事がなかったですし。なので、むしろシリアスな場面より朋也に遊ばれてたり傍若無人に喋ってる時の方が楽しいのと同時に裏表のない素顔を見せて貰ってる気がして作品世界に没頭できていました。シリアスな状況になると逆にハッと覚めてしまうみたいで。
 手作りの星を渡して喜んでもらおう、それで姉の結婚式を自分の代わりに祝ってもらおう、という考え方に現実感の稀薄さを覚えていた事もあるんでしょう。まったく何も事情を知らずにあのヒトデを貰った場合を考えると、あの風子の説明にもなっていない説明もあって訳解からんで終わってしまうでしょうし。
 だもんだから、風子の行為に対して朋也のように気持ちが入ってゆかずにどうにも醒めた気分にしかならなかったのではと思います。
 風子シナリオで涙腺が決壊したのは、あの直接星を公子に手渡す場面。多分、あそこでやっと風子の心情がダイレクトに伝わってきた――もしくは公子の方かも――からだと思います。


 After。同棲してなお手を出さないのはまあいいでしょう。でも籍を入れながらなおも手を出そうとしないというのはちょと男としてダメじゃないすか?(w
 その所為ってわけではありません、が。なんだか最初の方はおままごとみたいなイメージでした。それが嫌ってわけじゃなかったんですが。普通に楽しんでプレイしていましたし、気になってしょうがなかったというわけでもなく。でもやっぱりおままごとみたいだなあ、と。
 ただそれが、非現実的だなんて台詞を吐くつもりは毛頭ないです。なんか妙に生々しいなとすら思いましたし(w
 中盤からの展開に掛けてはとにかく没頭。途中、感傷に囚われずにもっと大事にすべきものがあるんじゃないかと渚たちの考え方に苛立つ所が幾つかありましたけど、やっぱりあの場面では泣いてしまうわけで。
 で、後半からラストに掛けてなんですが、それがCLANNADの根幹をなしているのは解かるんですが、個人的には汐に渚の症状が引き継がれないパターンがあって欲しかった。
 渚を失った後で、一度崩れかかった家族のあり方を取り戻して朋也と汐の父娘二人で幸せにやっていける、というカタチを見せていただけに、ああいった汐の発症という形でそれが壊れてしまったのはちょっと嫌でしたね。なんか水を差された印象しかなかったです。なので、二週目の渚が死なずに済むというシナリオに素直に感動できませんでした。複雑。
 これが多分汐ハッピーエンドみたいなのがあって、それとは別に汐が発症するパターンがあったなら気分も盛り上がったのかもしれませんが。とはいえ、全体の構成から見ると汐ハッピーエンドなんて代物は蛇足と言えますしねえ。複雑。
 いやー、風子や杏などのほかのヒロインと再婚するんではという状況を匂わせながらENDというのを何処かで期待してしまったからこんな事を思ってしまったのかもしませんが。
 好きあってたカップルの片割れが亡くなってしまった状況で、間にどちらかの子供がいる場合、他のヒロインや男と付き合ったり再婚したりというのは嫌な感覚がないんですよ。多分、死んだ 人の代わりに子供が認めてくれるからだと思います。子供がいないと、どうしてもなんか見ていて複雑な気持ちになるんですねえ、これが。

 というわけで、某件での内容はそこらへんになるかと思います。破産させないように切り詰められるでしょうか……うふふ(私信?)


 古河夫婦サイコーーっ!! で最終回答。


ラノすご どれだけ読んだかにゃ?
このライトノベルがすごい!の一般参加部門で二票以上入った作品、どれだけ読んでいるかという投票なんですが……もう終わってます(w
 一応私は期間中に投票はしてたんですが、今改めて既読を数えてみたら、投票した数より三冊ほど少ないんですよね。なんか読んだと思って入れたか間違えて入れてしまったものがあったようです。
 とりあえず既読が下のです、はい。


183作中144冊
 001 『イリヤの空、UFOの夏 その4』(電撃) 51票
002 『七姫物語 第2章 世界のかたち』(電撃) 23票
003 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル <上>』(電撃)22票
004 『撲殺天使ドクロちゃん』(電撃) 22票
005 『マルドゥック・スクランブル The Third Exhaust-排気』(早川) 21票
006 『きみとぼくの壊れた世界』(講ノ) 20票
007 『ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹』(講ノ) 19票
008 『バッカーノ! 1931 The grand punk railroad 特急編』(電撃)19票
009 『銀盤カレイドスコープ vol.2』(DS) 16票
010 『Dクラッカーズ7−2 王国−a boy & a girl−』(富ミ)14票
011 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル 2<下>』(電撃) 14票
012 『涼宮ハルヒの憂鬱』(スニ) 14票
013 『Dクラッカーズ7−1 王国−the limited world−』(富ミ) 13票
014 『バッカーノ! 1931 The grand punk railroad 鈍行編』(電撃)13票
015 『悪魔のミカタ 11 It/ザ・ワン』(電撃) 13票
016 『第六大陸 1』(早川) 13票
017 『銀盤カレイドスコープ vol.1』(DS) 12票
018 『導きの星 IV 出会いの銀河』(ハル) 12票
019 『バウワウ! Two dog night』(電撃) 12票
020 『零崎双識の人間試験』(講ノ) 12票
021 『A君(17)の戦争6 すべてはふるさとのために』(富フ) 12票
022 『学校を出よう! 2 I-My-Me』(スニ) 12票
023 『ウィザーズ・ブレイン IV 世界樹の街<上>』(電撃) 12票
024 『先輩とぼく』(電撃) 11票
025 『魔術士オーフェンはぐれ旅(20)我が聖域に開け扉(下)』(富フ) 11票
026 『魔術士オーフェン 無謀編13 これで終わりと思うなよ!』(富フ) 10票
027 『平井骸惚此中ニ有リ』(富ミ) 10票
028 『アリソン 2 真昼の夜の夢』(電撃) 10票
029 『悪魔のミカタ 12 It/ストラグル』(電撃) 10票
030 『吉永さん家のガーゴイル』(フ通) 10票
031 『流血女神伝 女神の花嫁 中編』(コバ) 10票
032 『第六大陸 2』(早川) 9票
033 『マリア様がみてる レディ、GO!』(コバ) 9票
034 『されど罪人は竜と踊る II 灰よ、竜に告げよ』(スニ) 9票
035 『マルドゥック・スクランブル The Second Combustion-燃焼』(早川) 8票
036 『半分の月がのぼる空 Looking up at the half-moon』(電撃) 8票
037 『キーリ 4 長い夜は深淵のほとりで』(電撃) 8票
038 『カラミティナイト 3』(ハル) 8票
039 『GOSICK−ゴシック−』(富ミ) 8票
040 『楽園の魔女たち 楽園の食卓 前編』(コバ) 8票
041 『空ノ鐘の響く惑星で 2』(電撃) 8票
043 『幽霊には微笑みを、生者には花束を』(フ通) 7票
046 『時空のクロス・ロード 最終譚 一番列車は朝焼けに』(電撃) 7票
048 『ディバイデッド・フロント I 隔離戦区の空の下』(スニ) 7票
049 『吹け、南の風 3 開戦への序曲』(ソノ) 6票
050 『アンダー・ラグ・ロッキング』(電撃) 6票
051 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル 1<下>』(電撃) 6票
052 『ムシウタ 01 夢みる蛍』(スニ) 6票
054 『彩雲国物語 はじまりの風は紅く』(BN) 6票
055 『我が家のお稲荷さま。』(電撃) 6票
056 『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル 2<上>』(電撃) 6票
057 『護くんに女神の祝福を! 』(電撃) 6票
058 『空ノ鐘の響く惑星で』(電撃) 6票
059 『フルメタル・パニック!(12)踊るベリー・メリー・クリスマス』(富フ) 6票
060 『ランブルフィッシュ7 亡霊殲滅編(下)』(スニ) 5票
061 『ネザーワールド カナリア』(DS) 5票
062 『Hyper-Hybrid Organization 01-03 通過儀礼』(電撃) 5票
063 『遠征王と隻腕の銀騎士 運命よ、その血杯を仰げ』(BN) 5票
064 『ハイウイング・ストロール』(ソノ) 5票
065 『マリア様がみてる 真夏の一ページ』(コバ) 5票
066 『マリア様がみてる バラエティギフト』(コバ) 5票
067 『9S』(電撃) 5票
068 『されど罪人は竜と踊る III 災厄の一日』(スニ) 5票
069 『塩の街 Wish on my precious』(電撃) 5票
070 『強救戦艦メデューシン 下』(ソノ) 5票
071 『カオス レギオン02 魔天行進篇』(富フ) 5票
072 『Dクラッカーズ・ショート2 過日―roots―』(富ミ) 5票
073 『されど罪人は竜と踊る IV くちづけでは長く、愛には短すぎて』(スニ) 5票
074 『Dクラッカーズ6 追憶―refrain―』(富ミ) 5票
075 『マルドゥック・スクランブル The First Compression-圧縮』(早川) 5票
077 『しずるさんと偏屈な死者たち』(富ミ) 5票
078 『BLOODLINK 夜光』(フ通) 4票
079 『学校を出よう! 3 The laughing bootleg』(電撃) 4票
080 『暁の天使たち 5 女王と海賊』(CN) 4票
081 『陰陽ノ京 巻の四』(電撃) 4票
085 『王国神話 空から降る天使の夢』(富ミ) 4票
086 『流血女神伝 女神の花嫁 前編』(コバ) 4票
088 『灼眼のシャナ 5』(電撃) 4票
089 『ウィザーズ・ブレイン IV 世界樹の街<下>』(電撃) 4票
090 『ぺとぺとさん』(フ通) 4票
091 『ハーモナイザー・エリオン(4) 大志を抱いた魔法使い』(富フ) 4票
092 『ちょー薔薇色の人生』(コバ) 4票
093 『シンフォニアグリーン 千年樹の町』(電撃) 3票
094 『神様家族 4 シャボン玉ホリデー』(MF) 3票
095 『ZOO』(他 ) 3票
096 『DADDYFACE メデューサ』(電撃) 3票
097 『マルタ・サギーは探偵ですか?』(富フ) 3票
099 『さよならトロイメライ』(富ミ) 3票
100 『悪魔のミカタ 8 It/ドッグデイズの過ごしかた』(電撃) 3票
102 『桜色BUMP シンメトリーの獣』(電撃) 3票
103 『キーリ 2 砂の上の白い航跡』(電撃) 3票
104 『あそびにいくヨ!』(MF) 3票
105 『レディ・ガンナーと宝石泥棒』(スニ) 3票
108 『ソード・ワールド短編集(19) 踊れ!へっぽこ大祭典』(富フ) 3票
111 『百鬼夜翔(11)昏い霧に眠る街』(スニ) 3票
113 『シャープ・エッジ Stand on the edge』(電撃) 3票
114 『ガンズ・ハート 硝煙の誇り』(電撃) 3票
115 『ポストガール 2』(電撃) ,093位,3票
117 『ザ・サード(2) 夜明けまで』(富フ) 3票
118 『トリニティ・ブラッド(10)Reborn on the Mars VI 茨の宝冠』(スニ) 3票
119 『ダブルダウン勘繰郎』(講ノ) 3票
121 『消閑の挑戦者2 永遠と変化の小箱』(スニ) 3票
122 『クレギオン 1 ヴェイスの盲点』(早川) 3票
123 『灼眼のシャナ 2』(電撃) 3票
124 『ガンパレードマーチ Episode ONE』(電ゲ) 3票
125 『DADDYFACE メドゥーサII』(電撃) 3票
126 『アウトニア王国拾遺伝1 でたまか 青雲立志篇』(スニ) 3票
127 『魔術士オーフェンはぐれ旅(19) 我が聖域に開け扉(上)』(富フ) 3票
128 『ストーム・ブリング・ワールド カルドセプト創伝 2』(MF) 3票
130 『悪魔のミカタ 9』(電撃)※正常カウントされなかったため既読数無効 3票
132 『ライトジーンの遺産』(ソノ) 3票
133 『いぬかみっ! 4』(電撃) 2票
134 『魔法遣いに大切なこと1 夏と空と少女の思い出』(富ミ) 2票
135 『Missing 8 生贄の物語』(電撃) 2票
136 『フルメタル・パニック!(13) 安心できない七つ道具?』(富フ) 2票
138 『よくわかる現代魔法』(DS) 2票
140 『第61魔法分隊 4』(電撃) 2票
141 『ハーモナイザー・エリオン(3) やるときゃやるぜ!魔法使い』(富フ) 2票
142 『ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ』(電撃) 2票
145 『平面いぬ。』(他 ) 2票
146 『聖刻群龍伝 亢龍の刻 3』(CN) 2票
147 『ブルースター・シンフォニー(下)』(スニ) 2票
150 『キノの旅 The beautiful world VII』(電撃) 2票
152 『楽園の魔女たち ミストルテインの矢』(コバ) 2票
154 『悪魔のミカタ 10 It/スタンドバイ』(電撃) 2票
157 『バッカーノ! 2001 The children of bottle』(電撃) 2票
158 『学校を出よう!』(電撃) 2票
159 『灼眼のシャナ 4』(電撃) 2票
162 『銀盤カレイドスコープ vol.3』(DS) 2票
163 『R.O.D 第8巻』(DS) 2票
166 『Kishin-姫神- 邪馬台王朝秘史 5』(DS) 2票
167 『デビル17 1 みなごろしの学園』(スニ) 2票
168 『ダブルブリッド VIII』(電撃) 2票
169 『ストーム・ブリング・ワールド カルドセプト創伝 1』(MF) 2票
172 『灼眼のシャナ 6』(電撃) 2票
173 『封殺鬼シリーズ 26 終の神話・天泣の章』(キャ) 2票
174 『エンジェル・ハウリング7 帝都崩壊1』(電撃) 2票
175 『涼宮ハルヒの退屈』(スニ) 2票
176 『新・時空のクロス・ロード 3 赤い心の女の子』(電撃) 2票
177 『スクラップド・プリンセス17 天に響く聖譚詩(オラトリオ)』(富フ) 2票
179 『半分の月がのぼる空 2 Waiting for the half-moon』(電撃) 2票
180 『天華無敵!』(富フ) 2票
182 『シャンク!!ザ・レイトストーリー1』(スニ) 2票
183 『シルバー・ウィング』(電撃) 2票


 なんか結構多い方みたいです。どうりで部屋が魔境になるはず(涙)




【吉永さん家のガーゴイル】 著:田口仙年堂  ファミ通文庫

 やー、傑作! ハートフルコメディのお題目は廃れるどころかますますパワーアップしてる感があります。文部省推薦にしませんか、これ?
 ここ数ヶ月に立て続けに刊行している本作ですけど、まじいいっすわ。ここまで楽しく笑わせてくれて、じーんとさせてくれる作品はなかなかないです。
 今回もガーくんは結構脇。主役は徹頭徹尾吉永さんちの長女双葉。他作品でも類を見ないほど凶暴な女子小学生。その彼女にガーゴイルを作った錬金術師のおねーさんが試作した植物と話が出来るヘルメットというメルヘンチックな装置が被せられて取れなくなる、という筋なのですが。これが建前通りのメルヘンな展開で進みつつ、同時に冷徹なほど現実的な観点を当然のように添えていくこのバランスというか混ぜ具合がまた絶妙なのです。最後、あの結末というより、普段はなよなよしていて女みたいな双葉の兄和己の妹への優しさに、ちょっと泣きそうになりました。っていうか泣くよ、悪いか!
 この町とそこに住む人々に幸あれ、まさにそんな気分になります、はい。


【ラキスにおまかせ 3.森とエルフのすれ違い】 著:桑田淳  富士見ファンタジア

 一巻であまりにも欠陥だらけでありながらその大きなスケールから磨けばスレイヤーズ・オーフェンと続いたファンタジアの本流を引き継げるのではないかという期待を抱かせつつ、二巻のあまりのスケールダウンにこりゃダメか、と心底がっかりさせられた本作ラキスにおまかせ。
 正直不安たっぷりだったのですが、いい意味で意表を突かれました。直滑降の右肩下がりだった期待値が、緩やかではありますが上昇に移った感じ。とはいえ、はじめに抱いた期待感からすればまだまだ全然物足りないのではありますが、二巻みたいに冗長な戦闘シーンをくだくだ続けるのではなく、心理描写に重きをおいて互いの錯誤と真相を伏せながら状況を絡ませるやり方を最後まで成し遂げたのは好印象で、読み終わった後に素直に面白かったと満足できました。振り返ると色々とまた不満やひっかかるところは出てくるのですが、楽しめる作品とそうでない作品の差は、この引っかかる点が読んでいるさなかに出てくるか否かだと思います。そうした意味ではこのラキス三巻は充分楽しめる作品でした。
 著者さまにはここで安定せずにさらに高い所を目指して欲しいなあ。まだP51のAだと思う。マーリンエンジンを載せる余地はあるはず、と思いたい。

 そういえば、これと同時期にデビューしたファンタジア大賞の「12月のベロニカ」の人、ある意味予想通りに次の作品出ませんね。
 なんかもうラキスと対照的に発展性の欠片も残されてないくらい完成されてしまってるな、という印象だったので、もしかしたらこれで最後かもと思ったりもしたんですが……ほんとに出ないや。


【閉鎖師ユウと黄昏恋歌】 著:扇智史  ファミ通文庫

 偶にこういう作品をポンと出してくるから、エンターブレインは侮れないんですよ。値段高いけど。
 説明台詞への入り方とかが序盤まだ拙い気もしますが、この全編に跨るまさに黄昏といった雰囲気の醸成は秀逸。こういったタイプの作風は電撃文庫に多いのですが(富士見ではまず見ない)、エンターブレインでも偶に紛れ込んでいるんですよね。『BLOODLINK』なんかが印象として近いかも。
 ただ、あれよりも前半ライトな、良くある非日常が普通の中に紛れ込んできて、という展開とともに、二人居るヒロインの片割れは巷によくあるボーイッシュな元気少女、もう片方も不思議電波少女と見せかけつつちゃんと一般常識を持っていると幾度も強調する事で、全然普通――日常に危うさを感じさせなかっただけに、あの予想通りに進行しつつ、あっさりと予想から逸脱してしまった展開は絶句しました。
 50ページにも渡るエピローグでの何処か淡々とすらしている内面描写といい、毎月大量に生産されるライトノベルの中にあって一種の無視できない鋭利さを感じさせる小説でした。
 第5回えんため大賞編集部特別賞受賞作ということは新人さんですかね。こりゃまた買いの人が増えてしまったか。


【カオスレギオン03 夢幻往徨篇】 著:冲方丁  富士見ファンタジア

 これ、一ヶ月で書いたの? マジで?
 冲方先生はきっと何処かおかしい!!
 いや、だって同月刊行のファンタジア文庫の中で一番厚いし。ページが460もあるし。
 おまけに中身は信じられないくらい登場人物同士の内面がグチャグチャになってるし。いったいどういうテンションだったらこんなに短期間でこんなに密度の濃いものを書けるんだろう。信じられん。さすがはマルドゥックスクランブルで吐きながらカジノシーンを書いた人だと感心すればいいんだろうか。
 ファンタジーってのはある意味なんでもありだったりするはずです。物理法則だの歴史だのに囚われず、作り手の思うが侭になんでも作り出せる。ところが、人間って発想が豊かな人はどちらかといえば稀少なわけで。私もまた想像力の貧困な一人。例えば魔法。どんな作用を表現しようと魔法という形で現せるにも関わらず、炎だの雷だのを生み出すようなのしか思いつかない。どんな作用現象だろうと表現し得るはずなのだから、もっと何か違った魔法魔術特異能力の在りようがあるはずなのに、これがなかなか思い浮かばずもどかしい。
 プロでもこれは同様なはずです。少なくともライトノベルに関しては。なかなか「ほう!」と思わされる特殊な能力は見かけない。ましてや、その特殊能力を物語りの根幹に絡めてくるとなると……。
 このカオスレギオン03は、まさにその稀少なうちの一作のはず。
 忘却させるという能力の使い方は感嘆を禁じえないほど見事。さらにその忘却に絡めて登場人物たちの内面や過去を浮き立たせ、複雑に交錯させていく手法の組み立て方はもう素晴らしいです、絶賛。なんども云いますけど、どうやったらこれ一ヶ月で書けるんです??
 いや、確かに短期間で一気に書いたと思しき勢いが全編に感じられるのは間違いないんですが、信じられんな。おのれ、月刊冲方め(感服)


【GOSICKU その罪は名もなき】  著:桜庭一樹  富士見ミステリ

 うわー、切ない!!
 本編の事件そっちのけで、ヴィクトリカと九城の将来を暗示する場面に胸を突かれました。
 そうなんですよね。これの舞台は1924年の欧州。まさに世界大戦の狭間なわけです。
 事実としてその先に起こるであろう破滅を知っているだけに、何も知らないまま初々しい交流を育む二人の姿に切なさが募ります。
 一巻での建前を排して本音を告げる場面といい、この著者氏はツボをつく表現の仕方というものを実に心得てる感じがします。
 ……え? ミステリー?
 ここしばらくでレーベルを富士見ミステリー文庫から富士見LOVE文庫に内実を変えたみたいなので、まったくこれでいいんじゃないでしょうか(マテ


 ぷ、プリキュアって面白いなぁ(今更見始めた人)




5月13日

※CLANNAD

 一ノ瀬ことみシナリオに撃沈。いやもう轟沈。それどころか爆沈。
 これです、あっしがKeyに望んでいたのはこんな優しいお話。期待していたものを、期待していた以上のカタチで頂きました。
 泣いた。もうボロボロ泣いた。胸が暖かいです、ほんと。
 このシナリオの朋也くんは他のシナリオみたいな「なに、こいつ?」みたいな無礼だったり無神経だったりと癇に障る言動もなく、気持ちのいい頑張る男の子で良かったです。と言いますかね、他のシナリオでもこういう子だったらもうちょっとねえ、と思うのは間違いなのか。シナリオ変わっちゃうだろうし。




5月12日

 はぁ…………くっ、頑張れ、未来の私……いや、その前にいま、現実を見れ。未来の前にいま頑張れ(汗


※追悼

 岡崎律子さん、どうしてもそちらの方面に疎いものですから、最初はピンと来なかったのですが、『フルーツバスケット』で歌ってらっしゃった方と知って絶句。あの方だったんですか。そうです、岡崎律子さん。あの人のことだったんだ。
 享年44歳とはあまりにも早い。あの澄んだ歌声は、思わず立ち止まって耳を澄まして聞き入ってしまうような本当に素敵なものだっただけに、この方の新しい歌を聞く機会が終に途絶えてしまったのだと思うと、私のようなとてもファンとは言えない者でも本当に残念です。哀しいです。
 謹んで御冥福をお祈りします。


 最近は絶句させられる訃報が本当に多くて滅入ります。


※CLANNAD

 とりあえずキャラシナリオは風子とことみを除いてクリアしたのかな?
 サブを優先してやっていたので、やれやれって感じです。美佐枝さんはなあ……
 簡単に感想なぞ。

 藤林姉妹

 ざっと色んなところの感想を拝見していったら、杏があれっすね。自分のシナリオでの評判悪いんですね。やはり行動とか性格が他のシナリオが男前だったり友達甲斐があるのと比べて陰に入っているからなんでしょうか。
 私、むしろ本人のシナリオでのあのウジウジっぷりで余計に惚れてしまったんですが(w
 ちうか、うちで連載中のKanonSSでの香里さんと行動原理があんまりにも一緒なんでちょっと苦笑してしまいました。まあ一緒と言うにはおこがましいんですけどね。昔からあるシチュエーションですし、思考パターンですし。
 どうも基本的にはあっけらかんとして乱暴すぎるくらい元気で仕切るタイプなのに、少し歯車がずれると大事なところが臆病になってしまう女の子が大好きみたいです、私は。いや、臆病になって腰が引けるようなのじゃ萌えない。逆方向へ突っ走り出すのがいいのかな。それでさらに深みに嵌っていってもがき苦しむ、と(w
 本当は女の子らしい、とか強気を装ってるとか、普段は元気なのに反面弱弱しい部分がある、というのじゃないのが微妙なところ。あくまでほんの限定的、特定条件下なところで臆病でヘタレというのが味噌(笑)
 個人的にはもっとドロドロと杏には泥沼に嵌って足掻いて欲しかった気もしますが、あくまでこれはゲームで主人公の一人称なものですから、朋也が事態に気づかずに話が進んでいくというわけにもいかないですし、主眼が主人公の煩悶になってしまう以上仕方ないんでしょうが。
 いや、男がグダグダ悩んでるのを見るのは全然楽しくないんで、三角関係で泥沼ってのはしんどいんですけどね。
 女の子が苦悩するのがいいんですよ…………これ、私ヤバい?

 椋がまた付き合っていくにつれて実に魅力的になっていく描写が秀逸で、此方に惹かれる人が多くなるのもたいへん頷けるんですけどね。杏とは恋人同士の描写がないからなあ。ああ、でもキスの練習しようかと持ちかけてくるらへんとか大好きです、大好き。愛い。愛い。他の人のシナリオでも、ああコイツ青信号やん、というくすぐったい描写がたくさんあってもう大好き。
 おまじないイベントなんか可愛すぎて眩暈がしました(w
 椋は勝平シナリオを先にプレイしてしまったんで、此方のカップリングが刷り込みされてしまったみたいです。とはいえ、主人公とのカップルも朋也の惚れていき方がまた可愛いのでいいなあ、と思います。あっちのシナリオでのラストらへんの大胆さとかめっちゃ好きですけどね。


 しかし、CLANNADって今までの鍵作品と比べて一番エッチくないですか?(笑)
 AIRやなんかがエロシーン部分を刳り貫いて削除してもまるでおかしくなかったのとは逆に、ここにそういうシーンがあってもまるでおかしくない話の流れがたくさんあって、逆にドキドキしてしまいますわ。




5月9日

 高殿円さんの『遠征王』シリーズ5巻を読破。あー、こりゃ面白凄かった。目に付く欠点は沢山あるんだけど、それを帳消しにさせるだけの有り余る長所。うむむ、マジでこの人の新作『銃姫』の続きが楽しみになってきました。

 さらには電撃と富士ミスもあらかた読破。『ヴぁんぷ』『鬼神新選U 東京篇』『スカイワード』『空ノ鐘の響く惑星で 3』『アリソンIII〈下〉 陰謀という名の列車』『GOSICKU その罪は名もなき』『さよならトロイメライ2 かんむり座の約束』、読んだよ、読んだっすよ、へへへ……眠い、マジ眠い。寝てないす。いい加減寝れ。クラナドもやらずに読んでばっかいました。
 まだ『9SV』と『ポストガール3』が残ってますが。さすがに気力が失せたんで、しばらく積んでおきます(疲
 ……なんでおねツイの小説まで手元にあるんだ?

 佐藤大輔の『信長征海伝』がまた新調されて、今度は徳間文庫から『信長新記』の名前で発売してやんの。続き書かないで前に出したのを出し直すのってお得な商売ですよねー…………買うなよ、オレ。表紙が黄色い一番最初のやつだって持ってるのに。出版の違う同じ本が三冊もあるってどうよ(泣



5月6日

 CLANNAD、思ってたのより早い段階でプレイがノッてきました。
 で、そのまま渚ルートクリア。一応伏せ。
 登場人物たちが後ろ向きだったり萎縮していた序盤はやってて進めるのが苦痛だったんだけど、トモトモと渚がちゃんとお互い噛み合ったなあと思った頃からどんどん楽しくなってきました。春原もあのやさぐれた馬鹿っぷりはちょっと引いてしまってたんですけど、渚に影響されたくらいから普通に楽しい奴になってくれました。渚の性格も最初は痛々しいだけだったんですが、ちゃんと前を向きだしたらへんからグーッとイメージアップ。ああ、この子ええなあと素直に思えるように。
 いや、しかしほんとに直球のラブストーリーですな。ニコニコしてプレイしてました。こういう初々しいのは好みです、はい。
 ただ、後半えらいあっさり終わっちゃったなーという印象。あの愉快な古河夫婦の過去とかと絡めてもっとじっくりやって欲しかったなーと。月日の流れっぷりがあまりに大胆でしたし(汗
 良作ですけど、期待していたKeyの手段を選ばず感動させるようなあの独特の鉄腕パワーが窺えずに、なんだか普通のギャルゲーみたいと思ってしまいました。
 とはいえ、巷の評判どおりなんだかAIRの観鈴ルート的まだ続きがあるんでないかい的区切りの付け方だったので、まだまだこれからが本番だぜってな匂いをプンプン感じているので、これからが楽しみなわけですが。


 と、言ってる間に宮沢有紀寧シナリオを激進中。
 やばい。やばいっすよ。ゆきねえいいよ。ステキだよ。もうあれだ、パーフェクトさゆりんじゃないか!
 ちうか、私、前向きな人が好きです。自分てものをしっかり持ってて頑張れるキャラは見ていてほんとにいいんで。




5月5日

 CLANNAD購入しました。
 で、ちょびちょびやってるんですが……あー、この主人公苦手。春原もちょっと引いてしまう。
 AIRも怒涛の展開に入るまでの国崎、追っかけるのが辛かったんで、此処らへん仕方ないのかなあ。
 多分渚ルートに入ってるみたいなので、頑張って進めます。OPもまだだし。惚けた古河夫婦に癒される〜〜。


※SS

 「インポッシブル・デザイア」をありがたくもお待ちくださっている方々、ほんとすみません。謝っときます、ごめんなさい。
 いや、中止にゃしませんよ、はい。WEB拍手の方で度々言及してくださる方がいらっしゃるものですから、ちゃんとお礼と謝罪を言っておかないとと思いまして。
 一応、現在他の連載作「HappyDays」の第八幕に全力を投じている最中なので、八幕を片付け次第、IDにも取り掛かる所存であります。なので、もうしばらく再開までお待ちください。
 IDの方も頑張りますんで。ええもう、士郎も桜もセイバーもアーチャーもキャスターもイリヤもバーサーカーもアサシンもランサーも金ピカもみんなガァーーっと大暴れできるよう書きますんで。暴れるだけじゃなくグルグルゲチョゲチョに悩んで苦しんで貰いますんで(w
 一応、沢山登場人物がいる話は書き慣れてるはずなので、多分大丈夫のはず……はず。
 というわけで、もーしばらくお待ちください。


 HDの方がもうシリアスでキツい内容なので、とにかく息抜きにアホになりたい、馬鹿なのを描きたいと思ってたら、いつの間にかずっと放置していた『温泉卓球』の第四話が完成していました。

 はっはっはっ…………_| ̄|○

 あかん、あまりにアホすぎて意識が遠くなってしまった(涙
 なんか並行して書いているSSの内容がシリアスであればあるほど、その分反比例してアホいSSを書いてるような気がします、自分。





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