魔法戦国群星伝
< 第二話 スノーゲート攻城戦 >
カノン皇国 皇都 雪門
帝国軍スノーゲート城突入より三時間後
圧倒的戦力を持ってカノン皇国皇城スノーゲートへと突入した『迅雷』こと矢島将軍率いる帝国軍矢島機動騎士団は莫大な数のトラップに襲われた。
城内は古代遺跡を彷彿とさせる悪辣な罠が各所に配備され、皇族・重臣の身柄を確保しようと勇躍突入した帝国軍兵士を恐怖のどん底に叩き込んだ。
あくまで軍人であってトレジャーハンターではない帝国兵士はこの事態にパニックを引き起こし被害を加速度的に増加させていく。
矢島自身が野戦を得意とするタイプであり、城攻めはあまり得手としないことも災いした。
彼は城内で起こっている混乱の把握に失敗(彼は良くも悪くも常識的な思考の持ち主であり城がトラップの巣窟などとは想像もしていなかった)逐次に戦力を投入しつづけたことも被害増大の一因となる。
だが兵力に勝る帝国軍を前にトラップは徐々にその数を減らし、城中枢へと到達する兵士の数も増えてきていた。
そして城内トラップ群の統括管制を行っていた久瀬侯爵のもとにも戦闘は及び始めていた。
「ちぃ、面倒な」
荒い息を整える久瀬の足元にはたった今息絶えたと思われる帝国兵士の死体が既に10を越えている。
『マジカル☆さゆりん』と一部で有名な倉田佐祐理に匹敵する魔導の使い手である久瀬ではあったがこのままではじきに手詰まりとなることは明らかであった。
やっと息を整えようとした矢先に帝国兵士の声が響いた。
「おい! こっちに誰かいるぞ! 早く来い」
「……ふんっ」
絶体絶命のピンチというシチュエーションに久瀬はつまらなそうに鼻を鳴らすだけで答え、残り少ない魔力を集中し始めた。が,
「なんだ!? 貴様っギャッッ」いきなり剣戟の戦場音が聞こえ、悲鳴が響いたと思うとあたりは静寂に包まれる。
何事かと暫く様子を窺っていた久瀬の耳にこちらに向かってくる軽い足音が聞こえた。
警戒しつつ、いつでも魔力を開放できるように態勢を整えた久瀬は、現れた人物に驚愕の声をあげた。
「川澄舞!? 貴様、何故こんなところにいる!?」
久瀬の眼前には、既に倉田佐祐理と共に城を出たはずの川澄舞が血に塗れた剣を下げ、無造作に佇んでいた。
驚く久瀬に舞はジロリと視線を送ると「……ついてきて」と無愛想に言い放ち、後も振り返らず歩き出した。
予想外の展開に少々呆然としていた久瀬だったが慌てて彼女の後を追いつつ怒鳴りつける。
「なぜここにいると聞いている!!」
「……戻った」
やはり後も見ずにスタスタと歩きながら舞も答える。
「戻っただと!? 愚かな、自殺行為だぞ、なぜ戻ったのだ!?」
「佐祐理がお前を連れに戻ろうとしたから、だから私が来た」
久瀬は思わず息を飲んだ。
何故自分を嫌う舞がわざわざ危険を侵し助けに来たのかようやく合点がいったのだ。
倉田佐祐理は自分のために他人を犠牲できない人間だ。故に久瀬を残して逃げることを善しとしようとしなかったのだろう。ここで久瀬を見捨てて逃げれば彼女は決して自分を許せない。彼女の責任ではないのにもかかわらず。
ならばどうしたらいいのか。
久瀬を助ければいい。舞はそう判断したのだろう。
無論佐祐理はそんな舞の危険な行為を許すはずはないだろうが、無理やり抜け出してきたのだろう。
「それに佐祐理が言ってた。久瀬もまだこの国に必要な人間だって」
その一言を聞いて一瞬あっけにとられた久瀬は無性に笑い出したくなった。それがどういう類の笑いの衝動なのかは彼自身も分からない。嬉しさゆえか自嘲か、それとも呆れたのか。
「ふんっ。当たり前だ、僕がいないとこの国は立ち行かないのだよ」
舞が嫌そうな顔をしているのが見えたが全く気にしない。普段のどこか歪んでいる久瀬が戻り始めていた。
「それで、どこから脱出するのだ? まさか分からなくなったなどとは言わないだろうな」
尊大な調子で喋る久瀬にどこか呆れたような雰囲気を浮かべ(でも表情は無表情)あっちと前方の小部屋を指差す。だがその方角から多数の人間の気配が近づいてきていた。
「どうやらもう一暴れしなければならないようだな。全く…僕のような人間は肉体労働はあまりするべきではないのだが」
ぶつぶつと呟きながら魔力を編み始める久瀬を横目に舞も無言で剣を抜き放った。
彼ら二人の脱出行はまだ始まったばかりであった。
皇都の西の森
城の抜け道を使い、脱出した人数は30人に満たなかった。
城詰の近衛警備隊はろくな抵抗もせず降伏、重臣の多くもカノンに見切りをつけて帝国軍に投降した。
付き従った兵を除けば主なメンバーは女王 美坂香里、皇妹 美坂栞、軍務宰相 倉田佐祐理、近衛警備隊長 北川潤の四名だけであった。
佐祐理を連れて追いついた川澄舞は周囲が押し留めるのも聞かず城にとって返してしまっている。城が敵兵で埋まっている状況を考えると無事という言葉は想像できない。
倉田佐祐理は舞を行かせてしまったことを悔やみきっていた。
舞が城に戻るということを決めてしまったのは明らかに自分のせいである。これは自分が行かなければならなかったことだ。だがもはや彼女に出来ることは舞と久瀬の無事を祈ることだけであった。
「舞、久瀬さん。どうか無事に佐祐理に元気な顔を見せてください。お願いします」
普段の彼女の明るさ爆発といった性格を知る者から見れば、今の佐祐理の様子はあまりに痛々しかった。
そんな彼女を栞は付きっきりで励ましていた。
「大丈夫ですよ。二人ともとっても強いじゃないですか。だから絶対戻ってきます。大丈夫、信じて待ちましょう」
その言葉に佐祐理は少しだけ表情を緩め栞に頷いた。
城からの脱出に成功した一行は城の裏手の森へと通じていた抜け穴を出てしばらく前進し、現在は北川が前方の安全を確かめて来るのを待っている状況であった。
さらに付け加えるなら、舞たちが戻ってくるのを待っているともいう。
しかしあまり時間が無いのも確かだった。いつここまで帝国が軍を進めてくるか分からないうえ、捕まった重臣たちが抜け道のことを知っていた場合、香里一行がこの森にいることは直ぐに分かってしまう。
「大丈夫だ、こっちにはまだ誰もいないみたいだぜ」
先行しての単独偵察から戻った北川の第一声がそれだった。
一行に安堵が広がる、少なくとも先回りはされていない。
「で? 森を抜けた後はどうするつもりなんだ美坂」
北川の発した言葉に一同の注目は自然と香里へと集まる。
そう、皇都を奪われながらも帝国との戦いを止めるつもりの無い香里たちは、どこかに身を寄せなければならない。しかし帝国有利のなか皇国内の豪族のなかには帝国への鞍替えを行う者もでてくるだろう。
となると信頼でき、かつ帝国に対抗できる戦力を有する者を探さなくてはならない。そしてそれは酷く限定されることになる。
しかし香里は特に迷うこともなく北川の問いに答えた。
「決まってるでしょ……水瀬大公爵家を頼るわ」
その答えを聞いた一行の疲れきった顔に生気が戻る。
そうだ…我々にはまだ水瀬がいる。
絶望にも似た表情を浮かべていた連中を立ち直らせる、水瀬大公爵家の名はそれほどの名声を以って響き渡っていた。
「そうですよ。私たちにはまだあの秋子さんがついてるんです。みんなまだ終わってなんていません」
そうやって一生懸命みんなを元気付けようとする妹を、滅多に見せない優しい眼差しで見つめる香里に北川が近づき、周りに聞こえないように話しかけた。
「さすが女王陛下ってところか。元気なかった奴らがとたん生き生きしてきやがったじゃないか」
「なにいってるのよ。水瀬の名前を言わせたのはあんたでしょ」
「さあ、なんのことやら……しかし水瀬の名声は凄いな」
「まあね」
水瀬大公爵家−皇族美坂家の最大の後ろ盾として知られる名家である。
香里の父親である前皇王と水瀬大公爵は地位を越えた親友同士として有名で、水瀬大公は皇王の補佐役として影に日向に親友を助けつづけた。水瀬大公が若くして亡くなり、皇王もその数年後に崩御した後も同家は皇家の最大の保護者であった。
事実上皇国の政治を動かしたとして、一躍名を高めた水瀬家が、その立役者である先代当主の死後も名望を保った、いや以前よりも名声を高めたのは現当主の類稀なる才幹によるものである。
現当主の名は水瀬秋子。先代公爵の夫人であり、夫の死後、大公家を継いだ才媛である。
当初は女性の身で大領を差配するのは無理という声が高かったが、彼女が下す的確かつ革新的な裁断を前に声は細くなっていった。
そんな中でも彼女が特に才能を示したのが軍事であった。
元々強軍として知られていた水瀬公爵軍をさらに徹底的に鍛え直した結果、大陸最強とまで言われる軍が作り上げられた。
青に統一された装飾から「完全なる青」と呼ばれる彼らを前にして敗走しなかった軍はなかった。
「無敵っていう言葉は秋子さんのためにあるようなものでしょう?」
そう言って香里は栞に向けた優しい眼差しを少し悪戯っぽいモノに変え、北川を見つめる。
その表情は彼女が普段は決して見せない年相応の少し勝気な少女のものだった。
思わず顔を赤らめて言葉を詰まらせた北川に、香里は(んっ?)というように首を傾げた。
「じゃ、じゃあそろそろ行こうか」
あわてて誤魔化すようにいう北川に香里はキっと眼を吊り上げて目線をチラリとまだ心配そうに佇む佐祐理に向けて北川に言い放つ。
「ちょっと! 舞さんと久瀬侯爵を置いていくつもり。ここで動いたら別れ別れになるわよ。それとも、もうだめだなんて言うんじゃないでしょうね」
北川は噛み付きそうな香里をどうどうと押えながら、いつも彼女にちょっかいを出すようなニヤニヤとした薄笑いを浮かべて何事もないように言った。
「ああ……あの二人なら俺が連れて来るよ」
あまりにさり気なく発せられたため香里はしばらくその言葉の意味を把握できなかった。
「なっ、なっ、なに考えてるのよ。連れてくるってどうするつもり? まさか城まで戻ってなんて言うんじゃないでしょうね! 馬鹿言わないで! あんたみたいな弱っちいのがいってなんとかなるわけないでしょ」
「弱っちいって……この天才を捕まえて何を言うかね。大体あの二人、俺達のいる場所知らないし、これからどこに向かうかも知らないんだぞ。このままだと別れ別れになっちまうだろ? ちょっと迎えにいくだけだから心配すんなって」
それだけいうと北川はさっさと兵士たちに彼女らを守って先にいくように命令し城の方に歩き始めた。
その彼を佐祐理が呼び止める。
「北川さん……舞を……二人を頼みます」
「いやだなぁ佐祐理さん。俺はちょっと迎えにいくだけですよ? あの二人なら……川澄先輩なら自分でなんとかしてますよ。……じゃあすぐに帰りますんで」
佐祐理は今日初めての笑顔を見せペコリと頭をさげた。
「ちょっと! 北川君!!」
なにか言おうとする香里に北川は振り返らずヒラヒラと手を振りながら森の中に消えていった。
森を走る二人はどう控えめに見てもボロボロとしか言いようが無い状態だった。
舞と久瀬の二人は森に出るまでに八〇人近い人数と渡り合っていた。特に舞と合流する前から魔術を連発していた久瀬の疲労はピークに達している。だからといって置いていけなどという愁傷な言葉が彼から発せられることはあるはずもなかったが。
森に出た後は敵兵とは遭遇せず、追跡を受けている様子もなかったが、舞は緊張を解かなかった。
まだここは安全とはいえない、城がほぼ陥落した以上帝国軍は女王たちが城を脱出したことに気が付いているはず、ならば城の裏手にあるこの森にまで探索の兵を回してくる可能性は高かった。
ふと舞の足が止まる。
「どうした、川澄?」
「……誰かいる」
その言葉に久瀬の顔に緊張が走った。
この状態では敵兵と戦う余力はもうない。
これまでかという言葉が浮かぶが彼も舞もあきらめるつもりはなかった。疲労に固まった体で構える。だが
「貴様は!!」
「……北川」
ヘラヘラと気合の入らない笑みを浮かべ草むらから姿を現した人物は二人のよく知る男だった。
「よう!川澄先輩に久瀬の旦那。何とか無事みたいだな?」
「北川、貴様なぜ一人でこんなところにいる。陛下たちはどこにいる。まさか逃げ出してきたわけではあるまいな?」
「香里たちなら先にいってもらったよ。しかしひでぇな、わざわざ迎えに来たのにそんないいかたしなくても」
どこか拗ねたような態度の北川に久瀬は蔑むように言葉を続ける。
「馬鹿め。貴様のような雑魚が敵兵と出くわしたら一瞬で死ぬぞ」
「雑魚ってなんだよ雑魚って、俺は雑魚なんかじゃねぇぞ!! っあ、先輩! 佐祐理さんが心配してたぜ」
舞はその言葉にコクリと頷いた。その無表情がどこか嬉しげだったのは気のせいだろうか。
「じゃあさっさと元気な顔みせて安心させにいこうぜ」
「ふんっ、まあいい。行くぞ」
「はちみつくまさん」
先に進み始めた二人について歩きだした舞はふと違和感を感じ足を止め周囲を見渡した。
「……血の…臭い?」
自身の返り血などでいままで気付かなかったが辺りには確かに幽かに血臭が漂っていた。そして注意深く見ると森のあちこちに戦闘の後と見られる傷がある。
そして舞はそれを見つけた。
「帝国兵の……死体?」
草むらの影に見えた倒れている人間。それは帝国軍の軍服を着ているように見えた。そしてその奥にも同じように倒れている人影がいくつか見えた。
いったい誰が……?
舞は前方を歩く北川に視線を向ける。状況からいってやったのはここにいた北川しかいない、しかし……。
舞は先ほど久瀬が北川のことを雑魚と言っていたのを思い出す。
久瀬ほどの辛辣な意見ではないものの、舞も北川の腕に関してはさほどの評価を持っていなかった。
これは北川を知るものに共通する認識でもある。彼が期待されていたのはあくまで香里のお守(つまりストレス発散の標的)であり、道化役でしかなかった。(ちなみに皇城のトラップ群が設置されることとなった城の破壊は、毎日のように繰り広げられた北川のちょっかいに対する香里の魔術での制裁の余波によるものである)
そもそも北川が戦っている場面を見たことがあるものがいなかった。訓練ですら天才には必要ないといってやろうとはしない、といって隠れて特訓でもしているかと思えばなにかやっている様子も窺えなかった。
なにより腕というのは日常の何気ない動作にも現れるものである。北川の普段の動きはあまりに素人くさかった。だからこそ、北川の実力を大したものではないと評価していたのだが……。
「先輩? なにやってんだ? 置いてくぜ」
ついて来ない舞を不思議そうに見る北川を、舞はしばらくじっと探るように見つめると、無言でその場所を後にした。
帝国軍先遣隊司令部
「まだ見つからないだと?」
皇都攻撃軍を指揮する矢島将軍は焦りを抑えることができなかった。
簡単に陥したはずの城は異常な数のトラップのオンパレードで被害続出。そのうえ捕獲できたのはどうでもいい重臣どもだけ。最優先で捕らえるべき連中の悉くが消息不明となれば彼が焦るのも無理もなかった。
「もはや城にはいないのでは?」
側近の言葉に矢島は頷きつつも密かに毒づいた。
そんなことはわかってるんだ。知りたいのはどこにいるかだ。
側近の進言が妥当であるのは矢島にも分かっていたがだからといって彼らがどこにいったかが判明しなければあまり意味がない。
「森に向かわせた一隊からの連絡は?」
「いまだありません」
その答えに矢島は頭を抱えた。
「抜け道があるとするなら森じゃないかと思ったんだがな」
なにか見つけたら報告を寄越すだろうと矢島は森に派遣した部隊のことを思考から除外した。
その後、矢島は市街地をしらみ潰しに捜索することを決定、軍勢を城下へと向けた。結局市街捜索は尋問した重臣の口から抜け道の出口が漏れる翌日まで続けられる。
そしてついに帰ってこなかった捜索隊五八名が森で斬殺死体となって見つかったのはその翌日だった。
何故帰ってこない捜索隊が丸一日も放置されていたのかは定かではない。それだけ帝国軍の混乱が酷かったとも伝えられるがすぐに連絡を寄越さない捜索隊に増援を送れば早期に脱出する美坂香里一行に追いつけた可能性が高かったと思われる。
この件に対しての矢島はなんの発言も残していない。
皇都の西の森
「舞!! 舞!! まい〜!!」
「…佐祐理、ごめん」
舞の姿を見つけるや否や泣きながら彼女に抱きついた佐祐理は、舞の言葉に何か言い返そうとして言葉が出てこず、ただひたすら首を振りながら舞を離すまいと抱きしめつづけた。
舞も優しく佐祐理のことを抱き返す。
「北川君、ご苦労様」
「おう……ぐぇ」
感動の再会シーンを堪能していた北川は香里の声に振り返るといきなり頭頂部に衝撃を受けた。
「ってぇ、なにすんだよ美坂ぁ」
「あんたってばわたしの言うことを全く聞かないんだから、このくらいですんで感謝して欲しいわね」
「うわ、ひでぇ」
「なによ」
「いえ、なんでも……」
一睨みで北川を黙らせた香里は久瀬の方に振り返った。
「久瀬侯爵、今回は助かったわ。ありがとう」
人々の輪に入らず、端のほうで腕を組んで目をつむっていた久瀬はその言葉に片目を薄く開けて香里の方を見ると「ふん」と鼻を鳴らして再び眼を閉じてしまった。
うわぁ、すげぇ!!
久瀬の態度に思わず心の中で息を呑んだ北川は恐る恐る傍らを覗き見る。
予想通り香里は無表情だったが、プルプルと震えている拳が彼女の心中を表していた。
八つ当たりを受けるのは俺なのになぁ。
思わず溜息をついた北川の肩をポンポンと誰かが慰めるように叩いた。
「栞ちゃん?」栞はニコリと笑みを浮かべると北川にだけ聞こえるように小声で囁いた。
「がんばって殴られてくださいね、北川さん♪」
北川はもう一度深々と溜息をついた。
ともあれ一行は水瀬公爵領に向け歩き始めた。
歴史はカノン皇国の反攻が、この歩みから始まったと記している。
第三話 『微笑むもの』へ 続く!!
あとがき
祐一「あれ? また俺が相方か?」
八岐「そう言うこと。本編にまだ出ないんで、こっちで頑張ってちょーよ」
祐一「しかし……前回の久瀬に続いて今回は北川がえらく目立ってるな」
八岐「ケケケ、ひょっとしたらお前さんより活躍するかもな」
祐一「…………それはいくらなんでも」
八岐「ケケケケケケケケケケケケ」
祐一「そう言えば前回、コイツ脇役贔屓とか言ってたような」
八岐「クケケケケケケケケケケケ」
祐一「いや、でもこれだけのメンバーを集めてまさかそんな?」
八岐「ケヒャヒャヒャヒャ」
祐一「(怒)バキャ!!」
八岐「ウギャ!! な、何故殴る!?」
祐一「ヘンな笑い方するからだぁ!!」
八岐「…………主役降板決定」
祐一「…………ごめんなさい」