鈴音さんとくらし始めて、今日で三週間になろうとしている。
 あれから毎日毎晩鈴音さんと爛れた夜の性活を……
「……」
 なんてことにはなってなかったりする。
 ……………………………………………
 ホントですよ。
 鈴音さんは優しい人だけど、甘い人ではないです。
「す、鈴音さんっ」
 って、我慢できずに抱きしめたりすると
「陽一さま、そのようなはしたない振舞いをなさってはいけませんよ」
 なんて優しく言われて、「めっ」てやられちゃいます。 
 この間なんて、我慢の限界でついつい押し倒しちゃったんだけど……
「……陽一さま」
 鈴音さんの瞳が妖しく光って……
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
 危うく「めっ」じゃなくて「滅っ」ってされるんじゃないかと思いましたですよ。
「……」
 ……でもね、スル時は本当にスゴイんだよ、鈴音さん。
 もうね、しゃぶり尽くされちゃうんじゃないかってくらい……
 ……うえっへへへへぇ〜
 ………………………………
 ……なんか僕、たった三週間しか経ってないのに……
 ……完全に尻に敷かれているというか何というか……
 こういうの何ていうのかな? 籠絡? ダメ人間?
「陽一さま?」
「はえ?」
 ぼんやりしている僕を、鈴音さんが心配そうに見つめている。
「どこか具合でも……?」
「う、ううんっ! ちょっと考え事してただけだからっ」
「そうですか」
 鈴音さんが微笑む。
「……」
 はあぁ……本当、綺麗だよなぁ……


「陽一さま」
 朝ご飯を食べ終えて、さて大学にという時、鈴音さんが話しかけてきた。
「なぁに? 鈴音さん」
「今日は……何時ごろお帰りですか?」
 鈴音さんがちょっと俯き気味に訊いてくる。
「えっと、今日は午後までびっしりだから……夕飯時になっちゃうと思うけど……」
「そうですか……」
 鈴音さんのこの様子……ひょっとして……
 そう言えば前回の行為から日も経ってるし……
「あ、あの、鈴音さん……その、ひょっとして……」
「……お待ち、してますので」
 小さな呟くような鈴音さんの声。
「はいっ!! 今日はまっすぐ帰りますっ!! すぐ帰りますっ!! 全速力で帰りますっ!!」
 危うく、

「今日はサボりまああああああああああああああああああああすっっっ!!」

 何て叫びながら鈴音さんを押し倒したくなっちゃったけど。
 そんなことしたら鈴音さんの「めー」が待ってますので。
 その上、今日はしませんっ、何てことにもなりかねませんので。
 ああ、身悶えそうなほど切ない。
「じゃあ、行ってきまーーーす」
「はい、行ってらっしゃいませ」
 笑顔の鈴音さんに見送られて、普段の五割増の元気で大学に行くのであった。


 夕刻
 コンパの誘いを断り、強引な勧誘を蹴り倒し、家へと驀進する僕。
 なんせ今晩はっ、これからっ、ずううぅっと、朝までっっっ。
「……」
 うう、ダメだ、顔がニヤケてしまう。
 傍から見たら変態だよ、これじゃぁ……
「はあぁ……」
 朝から妄想が止まらなかったからなぁ……
 鈴音さんのあんな姿や、こんなあられもない格好だとか、
 め……めぇいっぱいご奉仕とか……えへへ……
「陽一さま」
 ああ、いかんいかん、ついに幻聴まで聞こえてきたよ。
 幾らなんでもこれじゃあ、病気だよ。
「陽一さま?」
 だからダメだってば。
「えい♪」
 ピト。
「おひょぁっ!?」
 いきなり首筋に冷たい感触がして、飛び上がってしまった。
「だ、だ、誰っ!?」
「お帰りなさいませ、陽一さま」
 買い物袋を提げた、鈴音さんでした。
 その手に冷鮮ものを持っている。
「あ、す、鈴音さん、ただいま」
「はい」
 鈴音さんが柔らかく微笑んでいる。
「お早いお帰りですね」
「あ、あはははは、そりゃ、まあ、ね……」
 ふふ、と鈴音さんが微笑む。
 夕陽に照らされたその微笑は見惚れるほど綺麗で、
「……」
 思わず顔が赤くなってしまう。
 鈴音さんの顔がまともに見れない。
「あ、えと、鈴音さん、一緒に帰ろうか?」
「ええ」
 鈴音さんの買い物袋を代わりに持ってあげる。
「……ぁ」
 鈴音さん、何か言いたそうな、困った表情をしてたけど無視。
 その代わり、空いた手で鈴音さんと手を繋ぐ。
「……」
「……」
 何とはなしに二人して無言。
「……陽一さま」
「なあに?」
「……えっと……今日のお夕飯、期待しててくださいね」
「いつも期待以上だよ、鈴音さんの料理は」
「……はい」
 そうして、二人手を繋いで家路に付くのでした。


 …………………………………………
「……」
 あれから、夕飯も食べ終わりました。
(精のつく食材が多かったのは気のせいじゃないと思う……)
 お風呂は夕飯の前に済ませちゃいました。
 ちなみにいま、鈴音さんが入っております。
 壁一枚隔てた向こうから、鈴音さんが着物を脱ぐ衣擦れの音とか、シャワーの音とか、
「あうぅ……」
 かなり、その、クるんですけど。
「あぁ〜〜」
 ゴロゴロ、と意味もなくベッドの上を転がっているバカ一人。
「陽一さま?」
 いきなり、何の前触れもなく、お風呂上りの鈴音さんが僕の顔を覗きこんでまして
「わあぁっ!?」
 みっともなくベッドから転がり落ちる僕。
「よ、陽一さまっ!? あ、あのだいじょうぶですか?」
 かなり強く頭を打っちゃって、一瞬目が眩んだんだけど
「陽一さま、陽一さまっ」
 お風呂から上がったばかりの鈴音さんに抱きかかえられる。
(……うわぁ)
 目の前に頬を上気させた鈴音さんの顔。
 お風呂上りの、その、シャンプーのいい匂い。
 寝巻き代わりの襦袢ごしから押し付けられる、鈴音さんのたわわな膨らみ。
「……」
 鈴音さんが心配そうに僕を見つめている。
 その瞳が、ちょっと潤んでいて……
「……鈴音さん」
 この瞬間、僕の理性はガラガラと崩れたのでした。
「鈴音さんっ!!」
「きゃ?」
 鈴音さんを抱き上げ、ベッドに押し倒す。
「あ……」
 鈴音さんが何か言うより早く、その唇をふさぐ。
「ん……ん……」
 しっとりとした唇に何度もキスする。舌で舐め回す。
 両手で、鈴音さんのその大きな胸を、無我夢中で揉みしだいてしまう。
 そして、僕は胸元に手を差し入れ、乱暴にはだけさせようとして……
「…………」
 ぴたり、と手が動かなくなる。
 手だけじゃない、身体が金縛りにあったみたいで動かない。
「あ……」
 僕は恐る恐る顔を上げた。
「……」
 あ、あうぅ、鈴音さんの目が、瞳が、猫化してる。
 妖しく光っているっ。
「陽一さま……」
「あ……ぁ……」
 怖い、目茶苦茶怖い。
 鈴音さんがニィッと笑い、その白くほっそりした手を伸ばす。
「ぅ……」
 その指先は、爪が異様に伸びていて……その手で、僕の顔や、首筋を撫で回す。
 口元から、鋭い牙が見え隠れして、真っ赤な舌が、唇をちろりと舐めている。
 今の鈴音さんは、獲物を狙う肉食獣だった。
「くす、くすくす……」
「あ、ああぁぁ……」
 うぅ、顔とか首に爪が当たってチクチクするよぉ……
「よういちさま……」
「は、はいぃ」
 鈴音さんの指が、僕のおでこをチョンとつく。
「乱暴なことをしたら『めー』なんですよ」
「……」
 こくこくと、頷くしかできない。
「ふふ、おしおき、しちゃいます」
 は、はううううううううっっっ
「えい♪」
 いまだ金縛りにかかっている僕は、簡単に鈴音さんに組み敷かれてしまう。
 鈴音さんの指が、僕のパジャマを剥ぎ取っていく。
「陽一さま……たくましい……」
 露になった僕の胸に頬擦りしながら、うっとりと呟いている。
「す、すずねさ……ひっ!?」
 刹那、鈴音さんの、その手が一閃する。
 一閃、二閃。
 そのたびに、その鋭い爪が、すっすっと僕の身体を傷つけていく。
「動かないで、くださいね」
 動く事なんて、できるわけ無い。
 鈴音さんの爪は、薄皮一枚切る程度で、チクチクするだけなんだけど……
「はぁ……陽一さまぁ……」
 鈴音さんの息が荒い。
 鈴音さんが凄く怖い、身体が凍りつく、だけど……
 その妖艶な美しさに、目を離すことが出来なかった。
「ん……」
 それから、鈴音さんのちょっとざらついた舌が、ぴちゃぴちゃと身体の傷を舐めまわす。
「うあぁ……」
 ざらざらした感触とネットリとした感触。
「甘い……」
 鈴音さんが恍惚とした顔で、傷から滲み出る血を舐め取っていく。
 そして、空いた手で全身を弄ってくる。
 鈴音さんの指が、繊細な動きで僕の胸を、その、乳首を摘み転がしてくる。
「んっ! あぁっ!? す、鈴音さぁん……」
 まるで電撃を流されてみたいな快感が、僕の身体を駆け巡る。
 こ、これじゃあ、立場が逆だよぉ……。
「ん、あ、ふあぁっ!!」
 鈴音さんの愛撫に身悶えする僕を、
 鈴音さんが上目遣いで笑ってみてる、すごく楽しそうに笑っている……。
「す、鈴音さん……」
 すでに僕の肉棒は、痛いくらいに屹立してて、鈴音さんの柔らかな下腹部を圧迫している。
 鈴音さんが、パジャマ越しに僕の息子を撫で回しながら一言。
「ここも……引掻いちゃおうかしら……」
 僕が全身全霊をかけて首を横に振ったのは言うまでも無い。
「嘘です。そんな事は絶対にしません」
 そういって、鈴音さんが僕の唇をふさぐ。
 僕の稚拙なキスとは比べ物にならないほど、ネットリと絡みつくエッチなキス。
 鈴音さんの舌が僕の唇を割って入り、トロトロした甘い唾液と柔らかな舌が、僕の口内を思うまま蹂躙してくる。
 その間にも、鈴音さんの手は僕の肉棒を取り出し、直に愛撫してくる。
「ん……ん……」
「ん……んぅっ……」
 鈴音さんの手が袋を揉み、竿をしごき、先走りでヌルヌルになった先端を撫で回したり……
 動けない僕の身体を、鈴音さんは良い様に弄んでくる。
「はあ……」
「ぷあ……」
 鈴音さんが、ゆっくりと口を離す。
 僕たちの間を、銀色の糸がつーっと垂れた。
「鈴音さん、もう……」
 金縛りを解いて欲しい……もう、限界……。
 それに、僕も鈴音さんを触りたい。
「だめです♪」
 鈴音さんがにっこりと笑う。
「うぅ……」
 泣きそう。
「まだまだ、おしおきはこれからです」
 鈴音さんがゆっくりと僕の下半身の方へ移動する。
 先ほどから撫で回している僕の怒張を見つめ、舌なめずりをして、
「まずは……悪い膿を出してしまいましょうね」
 そういって、鈴音さんはまずカリにキスをして、舌を這わすのだった。


 ……ぴちゃ……ぴちゃ……ちゅぱちゅぱ……
「……ん……ぅ、ん……んふ……」
「あぅ……はあぁ……」
 僕の肉棒を、鈴音さんは愛しそうに咥えている。
 すごく温かくて柔らかい口内、たっぷりの唾液とともに絡み付いてくる舌。
 鈴音さんの手が、袋を、裏筋をくすぐるように優しく愛撫してきて……
「ん、ん、ん……」
 ちゅぱちゅぱ……チュパチュパチュパ……
「……あ、あうぅっ」
 鈴音さんはゆっくりと顔を上下する。
 その度に、鈴音さんの唾液と僕の粘液でヌラヌラになった竿が見え隠れする。
 鈴音さんが根元まで咥え、チュウチュウと音を立てて啜りこんでくる。
 それからゆっくりと顔を上げて、亀頭部分にネコ舌を這わし
 先端から溢れ出る粘液と唾液を混ぜ込んで塗りたくる。
 鈴音さんの舌のざらざらが、カリの一番敏感な箇所ばかり攻め立てて来て……
 そしてまた顔を下げて、根元まで唇と舌をねっとりと這うように咥えてきて……
 交互に行われる愛撫に、僕はもう限界だった。
 下半身が蕩けてしまう甘い快感に、何も考えられなくなってしまう。
「うぅ……鈴音さぁん……僕、僕、もう……」
「ん……ふふ……あむ……」
 鈴音さんが亀頭に舌を絡ませ、一際強く吸い込む。
「んはぁっ!!」
「ん、んぅっ!!」

 ビク、ビク、ビュクンッ!!

 肉棒がビクビク震え、鈴音さんの口内を汚してしまう。
「ん……ぅん……コク」
 信じられないくらいいっぱい出ている。
 受け切れなかった白濁が、肉棒を咥えてはなさない鈴音さんの口の端から、トロリと零れた。
「ん……」
 ピチャ、ピチャ……
 鈴音さんの舌が汚れた肉棒を舐めまわして、綺麗にしていく。
 ……ちゅ……ちゅぅちゅぅ……
 亀頭を口に含み、残滓を残らず吸い取ってくれる。
 ちゅぽっと水っぽい音を立てて、鈴音さんがゆっくりと口を放した。
「はぁ……」
 鈴音さんの口と、僕の肉棒が、透明の糸で繋がっている。
「ん……」
 鈴音さんの細い指が、しなやかにそれを絡めとった。
「陽一さま……」
 鈴音さんは身体を起こすと、僕の顔を覗きこみながら、その指をペロペロと舐めている。
 鈴音さんの薄布の襦袢が、汗でしっとりと身体に張り付いていて、
 鈴音さんの身体のラインがくっきりと映えている。
 そのむっちりとした太もも、腰のくびれ、それにその、たわわな胸のふくらみとか……
 そして、硬く尖った尖端が、襦袢越しにぽっちりと浮かび上がってて……
「うぅ……」
 目の前に、こんな美味しそうな果実が二つ、ふるふると揺れているのに、
 僕の身体は相変わらず動けないままで……
「す……鈴音さぁん……」
 思わず情けない声を出してしまう僕。
「ん……」
 鈴音さんがもうちょっとでキスが出来そうなくらい顔を寄せる。
「……触りたい、ですか?」
 コクコクと頷く。
「……」
 鈴音さんが悪戯っぽく微笑っている。
 そして、胸元に手を当て、見せつけるようにゆっくりとはだけた。
 プルンと小さな揺れとともに、鈴音さんの乳房が露わになる。
 僕のほんの目の前でふるふる揺れる乳房に、ゴクッと生唾を飲み込んでしまう。
 でもやっぱり、僕の身体は動けないままでして、
「……」
 たぶん、今の僕はとてつもなく情けない顔をしていると思う。
「ふふ……」
 鈴音さんは自らの手でそのたわわな乳房を持ち上げたり、いやらしく揉みしだいたり……
「えいっ♪」
「わぷっ!?」
 目の前の淫靡な光景に見惚れていると、鈴音さんが不意打ちに抱きついてきた。
 僕の顔に、鈴音さんのおっぱいが押し付けられた。
「陽一さま……」
 大きくて、ぷにゃぷにゃと柔らかな鈴音さんのおっぱいに顔が埋もれそうになって、
「ん……あん……」
 鈴音さんは両手を使って、僕の顔に押し付けたり挟み込んでふにゃふにゃと擦ったりしてくれる。
 つきたてのお餅みたいに柔らかな感触、そして鈴音さんの優しい匂い。
 僕は無意識に舌を出して、ペロペロと鈴音さんの乳房を舐めまわした。
「ぁ……」
 鈴音さんは僕を見て小さく笑うと、
「どうぞ、陽一さま」
 まるで、赤ん坊にお乳を含ませるみたいに、その乳首を含ませてきた。
 大きな膨らみと反比例するかのような、小さな蕾。
 その、ツンと尖った突起は、まるで大きなケーキの上にのったサクランボみたい
 なんて思いつつも、僕は無我夢中になって鈴音さんの乳首を舐めまわしていた。
 舌や歯で、舐め転がし、甘噛みしたり
 ちゅうちゅう、ちゅぱちゅぱと音を立てて吸ったりしゃぶったり
「ん……はぁ……」
 鈴音さんの熱い吐息がかかる。
 鈴音さん、乳首敏感なんだ、それが分かると僕は一層夢中になって舐めしゃぶった。
 それから口を離し、もう片方のおっぱいも同じように弄り尽くす。
「ん……あ……ふあぁ……」
 顔を上げると、鈴音さんの顔は上気してて、呼吸も荒い。
 下半身を扇情的にくねりながら、より強く抱きついてくる鈴音さん。
「……」
「……陽一さま?」
 僕が目で訴えかけると、鈴音さんはすぐに悟ってくれた。
 おっぱいを真ん中に寄せて押し付けてくれる。
 僕は、二ついっぺんに口に含んでチュパチュパとむしゃぶりついた。
「陽一さま、欲張りさんですね」
 優しく笑う鈴音さん。
 鈴音さんは、夢中になっておっぱいを愛撫してる僕の下半身に手を伸ばした。
 僕のペニスを優しく包み、擦ってくれる。
「んぅっ」
 突然の刺激に、思わず口を離して仰け反ってしまう。
「陽一さま……あんなに出したのに、もうこんなに……」
 うっとりと言う鈴音さん。
 鈴音さんの言うとおり、僕の肉棒は興奮しきってもうガチガチになっている。
「でも、わたくしも……」
 鈴音さんが僕の手を取り、襦袢の裾に導く。
 手のひらに鈴音さんの綺麗に揃った恥毛の感触がして、そのさらに奥。
「うぁ……」
「……」
 そこはすでに熱く滑り、洪水のようだった。
 僕が乳首を吸うと、それに合わせた様にきゅぅと収縮して、トロトロと愛蜜が溢れ出すのが分かる。
 僕は、鈴音さんの胸から顔を離した。
「鈴音さん……」
「陽一さま……」
 見つめあう。
 鈴音さんの潤んだ瞳。
 その手のひらで僕のペニスを優しく弄びながら、身体をモジモジさせている。
「陽一さま……もう……」
「うん、僕も……」
 鈴音さんが身体を起こし、僕の上に跨った。
 ………………………………
「……ん……ぁん……」
 グチュ、ギュチュ……ジュブ……
「は……はあぁぁ……」
「鈴音、さん……」
 何の抵抗も無く、鈴音さんの秘部が僕の肉棒を奥まで咥え込む。
 だけど、奥まで挿入った瞬間、
「うわっ!?」
 強く強く締め付けてきた。
 それでいて、膣内はニュルニュルしてて、とても熱くて……
「はぁ……」
 鈴音さんが妖しく微笑み、チロリと舌舐めずりすると、ゆっくりと腰を動かしてくる。
「ん……ん……ふふ……」
「う、くっ……ぅぁぁ……」
 鈴音さんが腰を動かすたび、グチュリ、グチュリと粘着質な音が響く。
 たっぷりと愛蜜を含んだ襞が、グチュグチュと絡みつき、強く締め付けて……
「はあ……こういうのはいかがですか……?」
「あぅ……ふああ」
 腰を上下するだけでなく、円を描いたり、グイグイ押し付けてきたり。
 鈴音さんの動きが、僕に蕩けるような快感を与えてくれる。
 鈴音さんは僕の手を取り、先ほどからたぷんたぷん扇情的に揺れる乳房にあてがってくれた。
 乳房を優しく揉みしだき、硬く尖った乳首を指でクリクリと転がす。
「んぅっ、ふぅぅんっ」
 鈴音さんの切なげな吐息。
 そして、さらに強く締め付けてくる。
「はあ、はあ、はあ……」
「あ、あ、はぁっ、ああっ!」
 いつの間に金縛りが解けていたのか、
 僕は気づいたら鈴音さんの動きにあわせて、腰を突き上げていた。
「ん、んっ、はあぁっ! やぁっ!!」
 髪を振り乱し、喘ぐ鈴音さん。
 その表情は恍惚として、とても淫らで……
 口元から涎を垂らしながら、一心に腰を押し付けてくる。
「鈴音さんっ、鈴音さんっ!!」
「あ、あ、陽一さま、陽一さまぁっ!!」
 鈴音さんが身体を前に倒してきて、口付けを交わす。
「ん、あむ……」
「んぅ……」
 ピチャピチャと舌を絡めて、お互いの唾液を啜って、
 僕は鈴音さんのお尻を掴み、一際強く剛直を突き上げた。
「ん、んぅ!」
 鈴音さんがブルブル震えて、そして……
「んぅ〜〜〜〜〜〜〜〜っっ」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ」
 濃密な口付けを交わしたまま、柔らかく締め付ける鈴音さんの膣内に

 ビクンッ、ビクンッ、ビュクンッ!!

 幾度も幾度も、僕の熱い欲望が吐き出される。
「ん……ふぅん……」
「ぅん……」
 全てを射精した後も、僕たちは離れることなく、お互いの唇を舐めあっていた……。


 ……………………………
 それから、抱き合ったまま、余韻に浸っている僕たち。
 僕たちの下半身はまだ、つながったままで……
「陽一さま……」
 耳元で、鈴音さんの柔らかい声がする。
「ん、なに?」
「もう少し、このままでいて良いですか?」
「もちろん」
 鈴音さんが下腹部を優しく押し付けてくる。
「ん……ん……」
「はぁ……」
 じんわりとくる快感に、僕の肉棒がまた、硬くなってくる……
「くす……陽一さまぁ……」
 鈴音さんの表情が、妖しく、艶めいたものに変わっていく。
 お返しとばかり、僕は挑発するかのようにピンとした乳首を摘み上げ、
「はあぁっ」
 嬌声とともに、鈴音さんがキスをせがんでくる。
「鈴音さん……」
「ん……」
 まだ夜は始まったばかり。
(今夜も搾り尽くされるんだろうなぁ……)
 何て思いつつも鈴音さんの濃厚な求めに激しく応えつつ、
 僕たちの夜は更けていくのでした。








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